最近、まわりであえてお酒を飲まない友人や同僚が増えたと感じることはありませんか。
ニュースなどでは「若者のお酒離れ」という言葉で、ネガティブに語られることもあります。
しかし、これは単にお酒が嫌いになったというわけではありません。
自分の時間や心と体を大切にするための、とても前向きな選択なのです。
今回は、持続可能性の観点も交えながら、この新しいライフスタイルの波についてわかりやすく解説いたします。

なぜお酒を飲まない若者が増えているのか?

お酒を飲まない理由は人それぞれ異なりますが、最近のトレンドとしてとくに目立つ理由がいくつかあります。
私たちの価値観が、少しずつ変わってきている証拠でもあります。
メンタルヘルスを重視する「ソバー・キュリアス」という考え方
「ソバー・キュリアス」という言葉を、最近よく耳にすることはありませんか。
これは、お酒を飲める体質でもあえて飲まない、あるいは飲む量を少しだけにするという新しいライフスタイルのことです。
欧米の若者のあいだで広がり、現在日本でも非常に注目を集めています。

なぜそのような生き方が人気なのかというと、心の健康(メンタルヘルス)を大切にしたい人が増えているからです。
お酒をたくさん飲んだ翌日は、気分が落ち込んだり、なんとなく不安になったりすることがあると思います。
ある調査データによると、アメリカの若者のアルコール消費率は過去最低水準まで下がっています。
多くの人が、お酒が心や体に与えるダメージに対して、とても敏感になってきているのです。
自分の心を穏やかに保ち、毎日を安定して過ごすために、お酒と距離を置く。
これは自分自身の心身をサステナブル(持続可能)に保つための、とても賢い選択だといえます。
コスパとタイパを重視する合理的な判断
もう一つの大きな理由は、お金と時間に対する価値観の変化です。
最近よく言われる「コスパ(コストパフォーマンス)」と「タイパ(タイムパフォーマンス)」の重視ですね。
たとえば、飲み会に参加すると一晩で数千円のお金がなくなってしまいます。
さらに、夜遅くまで飲んでいると、翌日の午前中まで頭が働かず、何も手につかないこともあります。
・飲み代にかかる金銭的コスト ・飲んでいる時間に奪われる時間的コスト ・翌日の二日酔いによるパフォーマンス低下というコスト
これら3つの損失を避けて、もっと自分の趣味や勉強、体を休めるリラックスタイムに使いたいと考える人が増えています。
私たちのお金や時間は無限ではないからこそ、本当に自分が納得できることに使いたいと考えるのは自然なことです。

職場の飲み会やコミュニティはどう変わった?
「最近の若者は飲み会が嫌いだから誘いづらい」と言われることもあります。
しかし、データを見ると実は少し違った事実が見えてきます。
実は「忘年会に参加したい」若手は多い
アンケート調査などを見ると、とても興味深い結果が出ています。
20代の約74パーセントが「職場の忘年会に参加したい」と回答しているデータがあるのです。
つまり、同僚とのつながりを作ることや、コミュニティに参加したいという気持ちは、しっかりと持っています。
人が集まる場所や、みんなで楽しく話すこと自体は、決して嫌いなわけではないのです。
では、何が嫌で飲み会を避けてしまうのでしょうか。
求められるのは「気遣い不要」のフラットな空間
若者が避けているのは、昔ながらの「暗黙のルールに縛られた飲み会」です。
たとえば、上司のグラスが空いたらすぐにお酌をするとか、座る場所を細かく気にしなければならないといったことです。

そういった気遣いばかりの場だと、疲れてしまって純粋に会話を楽しめません。
いま求められているのは、もっとフラットで自由な空間です。
お酒を飲む人も、ソフトドリンクを飲む人も、同じように尊重される場所ですね。
最近は、オフィス内にケータリングの食事を用意して、好きなタイミングで参加して自由に帰れるような集まりも人気を集めています。
途中で帰りたくなったら、まわりに気兼ねなくサッと帰ることができる。
そのような「心理的安全性」が確保されていることが、コミュニティの場にはとても大切なのです。
飲まない人も楽しめる!広がる新しい選択肢
お酒を飲まない人が増えたことで、企業側も世の中の変化に合わせてどんどん新しい取り組みを始めています。
アサヒが提案する「スマートドリンキング」
飲料メーカーのアサヒグループが提唱している「スマートドリンキング(スマドリ)」をご存知でしょうか。
これは、お酒を飲む人も飲まない人も、一緒に心地よく楽しめる社会をつくろうという素晴らしい理念です。

とくに画期的なのは、商品パッケージに含まれている純アルコールの量を、グラム単位でわかりやすく表示していることです。
これのおかげで、「今日はアルコールを3グラムだけにしておこう」といったように、自分の体調に合わせて正確に量をコントロールしやすくなりました。
誰もが無理をせず、自分らしいペースで楽しめるような工夫がされているのは、とてもありがたいことですね。
サントリーが仕掛ける「チル」な無糖・無炭酸飲料
サントリーの商品展開も、現代の若者の感覚にとてもマッチしています。
最近、若者のあいだで「ジャスミン茶割り(JJ)」が自然発生的に流行しているのをご存知でしょうか。
甘くなくて炭酸も入っていないため、食事の邪魔をしませんし、胃にも優しいという特徴があります。
こういった「無糖・無炭酸」の飲み物は、友人たちと長時間ゆっくり語り合う時間にぴったりです。
最近はまったりくつろぐことを「チルする」と言いますが、まさにその時間に合う飲み物として支持されています。
アルコール度数も4パーセントほどと、少し低めに設定されているものが多いです。
これなら、自分を見失うことなく、心地よい気分だけを味わいながら友人との時間を楽しむことができますね。
お酒を飲まない人が知っておきたいスマートな対処法
ここまで読んで、「実際の飲み会でどうやって角を立てずにお酒を断ればいいのだろう」と悩む方もいるかもしれません。
飲み会での自然な断り方と立ち回り
職場の飲み会などで、場の空気を壊さずにお酒を断る具体的なコツをいくつか紹介いたします。
一番おすすめなのは、自分の体質や翌日の予定を理由にして、明るく伝えることです。
・「体質的にアルコールに弱くて、すぐに気分が悪くなってしまうんです」 ・「明日の朝早くから外せない予定があるので、今日はソフトドリンクにしておきます」 ・「いま健康管理のために、お酒を控えているんです」

このように、相手の誘いを否定するのではなく、自分自身の事情をさらっと伝えるのがポイントです。
そして、最初の注文のときに「ウーロン茶をお願いします」とはっきり頼んでしまえば、そのあとは案外スムーズに進むことが多いです。
笑顔でコミュニケーションをとりながら伝えれば、まわりも自然に理解してくれるはずです。
ノンアルコール・微アルコールの上手な活用
お酒を飲まなくても、飲み会の雰囲気や食事を十分に楽しむ方法はどんどん増えています。
最近はレストランや居酒屋でも、お酒が入っていない本格的なカクテルである「モクテル」を出してくれるお店が増えました。
見た目も華やかで気分が上がりますし、味も複雑で美味しいのでとてもおすすめです。
また、自宅でのリラックスタイムには、微アルコール飲料を選ぶのもよい選択です。
ほんの少しだけアルコールが入っているため、お酒特有の風味やリラックス効果を味わいつつ、酔いすぎないのが最大の魅力です。
自分に合った心地よい飲み物を見つけることで、毎日の生活の質が大きく向上すると思います。
読者の疑問に答えるQ&Aコーナー
ここで、お酒を飲まないライフスタイルについて、よくある疑問に答えていきます。
Q:お酒を飲まないと、職場の飲み会で浮いてしまいませんか?
A:ひと昔前と違って、現在はお酒を飲まない選択をする人がとても増えているため、浮いてしまうことは少なくなっています。大切なのはお酒を飲むことではなく、その場を楽しむことです。ソフトドリンクを飲みながら笑顔で会話に参加する姿勢を見せれば、まったく問題ありません。
Q:「ソバー・キュリアス」と「禁酒」はどう違うのですか?
A:禁酒は「本当はお酒を飲みたいけれど、健康などの理由で我慢する」という少しネガティブな要素が含まれることが多いです。しかしソバー・キュリアスは、「より良い状態の自分でいるために、あえて飲まない」というポジティブで主体的な選択です。心の持ちようが一番の大きな違いとなります。
Q:ノンアルコール飲料なら、いくら飲んでも健康に良いですか?
A:アルコールが入っていなくても、商品によっては糖質やカロリーが多く含まれているものがあります。飲みすぎれば当然、カロリーオーバーになってしまうため注意が必要です。健康をしっかり意識するなら、成分表示を見て「糖質ゼロ」や「カロリーオフ」のものを選ぶことをおすすめします。

まとめ
若者の「お酒離れ」は、単なる一時的なブームや、人間関係を避けているようなネガティブなものではないことがおわかりいただけたでしょうか。
自分のメンタルヘルスを守り、限られた時間やお金を大切にするための、とても合理的で前向きなライフスタイルなのです。
そして、飲み会という文化自体がなくなるわけではなく、お酒を飲む人も飲まない人も、みんながフラットに楽しめる場所へと進化しています。
アサヒやサントリーのような大手企業も、私たちの多様な楽しみ方をサポートしてくれています。
友人と楽しくお酒を飲む日があってもよいですし、自分の心と体を休めるためにあえて飲まない日を作るのも素晴らしいことです。
まわりの空気に無理に合わせるのではなく、ご自身にとって一番心地よくてサステナブルなスタイルを見つけてみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。








